CAN「SOUNDTRACKS」

Soundtracks

ドイツのロックバンド、
「CAN」(カン)の1970年発表のセカンドアルバム。

このアルバム、
ちょっと地味、というかCANの歴史のなかでは
あまり存在感がないかもしれない。

でも、僕が思うに、このアルバムは
CANの「ロックンロールバンド宣言」じゃないかな、と思うんですよね。

なんでかって言うとですね、
このアルバムで、新・旧ボーカリストの歌っている曲が
両方入っているんですよ。

前ボーカリスト:マルコム・ムーニー(黒人・彫刻家)
新ボーカリスト:ダモ鈴木(日本人)

この二人が別々にリードボーカルをやっている曲が「両方」入っていて、
しかも違和感がない。
これって、スゴイことだと思いませんか?
ボーカルスタイルも全然違う。
マルコム・ムーニーは、引き裂かれるような感情を吐露するように歌う。
ダモ鈴木は、囁くように、漂うように歌う。
全然違う。
それでいて、アルバム全体は統一感がある。

「じゃあ、CANってボーカルは誰でも良いんじゃないの?」
という方もいらっしゃるかも。
でも違うんですよねー。


ちょっと時代を下ってみましょうか。
1974年発表のアルバム、「SOON OVER BABALUMA」(スーン・オーヴァー・ババルーマ)を
聴けば分かるのですが。
このアルバムは、ダモ鈴木脱退後の一枚目のアルバムです。
この中でボーカルをとっているのは、
ギターのミヒャエル・カローリや、キーボードのイルミン・シュミットだったり、です。
しかし、残念ながら、ダモ鈴木の足元には及んでいません。
(このアルバム、インストゥルメンタルは素晴らしいのですけどね、
いや、素晴らしいアルバムですよ、ホントに)


やはり、CANには「天性のボーカリスト」が必要だったわけです。
ときどき、CANってプログレ?と仰るかたもいらっしゃいますが、
その「ボーカリストの絶対的な必要性」がプログレと大いに違うところで。


いや、僕はプログレも好きですけどw

あと、プログレというのは、「コンセプト」が重要視されますよね。
でも、ロックというのは感覚の世界です。
感覚というのは、時代が経つにつれ、古びていきがちですが、
CANのサウンドは古びない。
それは、その感覚が本物だからだと思います。
一時の流行に乗っかったものではなく。


まあ、話が逸れましたけどw
その「ボーカリストの絶対的な必要性」を
このアルバム「SOUNDTRACKS」は謳っているのではないかなと
僕は思います。

ロックンロールバンドは、
ボーカリストが必要ですからね。
「SOUNDTRACKS」は、CANのロックバンド宣言なんだと。

僕は思います。



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